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味覚障害で病院へ!受診時の伝え方と準備
味覚がおかしいと感じ、医療機関を受診する際、医師に自分の症状や状況を的確に伝えることは、正確な診断と適切な治療を受けるために非常に重要です。しかし、いざ診察室に入ると緊張してしまったり、何を伝えれば良いのか分からなくなってしまったりすることもあるでしょう。事前に伝えるべきポイントを整理し、準備をしておくことで、スムーズなコミュニケーションに繋がります。まず、最も重要なのは「いつから、どのような味覚の異常があるのか」です。味がしなくなった(味覚消失)、味が薄く感じる(味覚減退)、特定の味が分からない(例えば、甘味だけ分からないなど)、何を食べても同じ味に感じる、口の中に何もないのに苦味や金属味、塩味などを感じる(自発性異常味覚)、本来とは違う味に感じる(異味症)など、具体的な症状を伝えましょう。症状が出始めた時期や、症状が常に同じなのか、あるいは変動するのか、悪化する状況や逆に楽になる状況なども伝えられると良いでしょう。次に、「味覚の異常以外に何か症状があるか」も忘れずに伝えましょう。嗅覚の異常(匂いがしない、分かりにくいなど)、鼻水や鼻づまり、口の渇き、舌の痛みや荒れ、口内炎、歯周病、あるいは全身症状(発熱、倦怠感、体重変化、食欲不振、皮膚の乾燥、手の震えなど)があれば、それが診断の手がかりとなることがあります。また、「症状が現れる前に何かきっかけがあったか」も重要な情報です。例えば、風邪をひいた、頭部を打撲した、歯科治療を受けた、新しい薬を飲み始めた、大きなストレスがあった、食生活が大きく変わったなど、思い当たることを伝えましょう。そして、「これまでに同様の症状があったか」どうか、あった場合はその時の状況や診断、治療内容なども伝えます。服用している薬(処方薬だけでなく、市販薬、漢方薬、サプリメントも含む)は、お薬手帳などを持参し、正確に伝えましょう。薬剤性の味覚障害も少なくありません。既往歴(特に糖尿病、腎臓病、肝臓病、甲状腺疾患、がん治療歴など)、アレルギー歴、喫煙歴、飲酒歴、生活習慣(食事内容、睡眠時間、ストレスの状況など)も、医師にとっては重要な情報です。これらの情報をメモにまとめて持参すると、伝え忘れを防ぐことができます。