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2025年7月
  • 治療法は同じ?猩紅熱と溶連菌感染症の対処

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    猩紅熱も一般的な溶連菌感染症(咽頭炎など)も、原因となる細菌は同じA群β溶血性連鎖球菌であるため、基本的な治療法は共通しています。治療の主軸となるのは「抗菌薬(抗生物質)の投与」です。溶連菌はペニシリン系の抗菌薬が非常によく効くため、アモキシシリンなどのペニシリン系薬剤が第一選択薬として用いられることが多いです。ペニシリンアレルギーがある場合には、セフェム系やマクロライド系の抗菌薬が代替薬として選択されます。抗菌薬を服用し始めると、通常1~2日程度で熱が下がり、喉の痛みや発疹などの症状も改善してきます。しかし、症状が良くなったからといって自己判断で薬の服用を中止してしまうのは非常に危険です。溶連菌感染症の治療で最も重要なのは、処方された抗菌薬を指示された期間(通常は10日間程度、薬剤によっては5日間の場合もある)きちんと飲み切ることです。これは、症状が改善しても体内に少量の菌が残っている可能性があり、不完全な治療はリウマチ熱や急性糸球体腎炎といった深刻な合併症を引き起こすリスクを高めてしまうからです。これらの合併症は、心臓や腎臓、関節などに障害を残す可能性があるため、予防のためにも抗菌薬の確実な服用が不可欠です。抗菌薬による治療と並行して、症状を和らげるための対症療法も行われます。高熱や喉の痛みが強い場合には、解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)が処方されることがあります。また、喉の痛みが強い時は、刺激の少ない、喉ごしの良い食事(おかゆ、ゼリー、プリン、アイスクリームなど)を摂り、水分補給をこまめに行うことが大切です。安静にして体を休めることも回復を助けます。猩紅熱特有の皮膚の発疹やかゆみに対しては、必要に応じて抗ヒスタミン薬などが処方されることもありますが、多くは抗菌薬治療によって自然に軽快していきます。治療開始後24時間以上経過し、解熱していれば、感染力は大幅に低下すると考えられていますが、登園・登校の目安については医師の指示に従うようにしましょう。