食中毒は、様々な細菌やウイルス、あるいは自然毒などが原因で起こりますが、特に夏場などに注意が必要な代表的な原因菌とウイルス、そしてその特徴について理解しておきましょう。まず、細菌性食中毒の原因菌として代表的なものに、「サルモネラ菌」があります。主に鶏卵や食肉(特に鶏肉)などが汚染源となり、潜伏期間は6時間から72時間程度です。症状は、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などが現れます。「カンピロバクター」も、鶏肉や豚肉、牛肉などの食肉や、井戸水などが原因となりやすい細菌です。潜伏期間は2日から7日程度とやや長く、下痢、腹痛、発熱、血便などが主な症状です。稀に、感染後にギラン・バレー症候群という神経系の合併症を引き起こすことがあります。「病原性大腸菌(O-157など)」は、牛肉の生食や加熱不十分なひき肉料理、あるいは汚染された野菜などが原因となります。潜伏期間は3日から8日程度で、激しい腹痛、水様性の下痢、そして血便が特徴です。重症化すると溶血性尿毒症症候群(HUS)という命に関わる合併症を引き起こすことがあるため、特に注意が必要です。「腸炎ビブリオ」は、主に夏場の魚介類(特に生の魚介類)が原因となり、潜伏期間は8時間から24時間程度です。激しい腹痛と水様性の下痢が主な症状で、発熱や嘔吐を伴うこともあります。「黄色ブドウ球菌」は、人の皮膚や鼻の中などにも存在する細菌ですが、食品中で増殖する際に毒素を産生し、その毒素を摂取することで食中毒を起こします。潜伏期間は1時間から6時間程度と短く、激しい吐き気と嘔吐、腹痛が主な症状で、下痢は比較的少ないか、あっても軽度です。次に、ウイルス性食中毒の代表が「ノロウイルス」です。主に冬場に流行し、カキなどの二枚貝の生食や、感染者の便や嘔吐物を介して感染が広がります。潜伏期間は24時間から48時間程度で、激しい吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などが現れます。感染力が非常に強いのが特徴です。「ロタウイルス」も、主に乳幼児に冬季に流行するウイルスで、嘔吐、下痢(白色便が特徴)、発熱が主な症状です。これらの原因菌やウイルスの特徴を理解し、それぞれの予防策を講じることが、食中毒を防ぐためには重要です。
食中毒の主な原因菌とウイルスその特徴