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足の裏やかかとが痛い!考えられる原因とは?
朝起きて最初の一歩を踏み出すと、足の裏やかかとにズキンとした痛みが走る…。あるいは、長時間立っていたり、歩いたりすると、足の裏がジンジンと痛む…。このような足の裏やかかとの痛みは、多くの人が経験する可能性のある不快な症状です。その原因は様々で、単なる使いすぎから、特定の病気が隠れていることまで考えられます。まず、最も一般的な原因の一つが「足底筋膜炎(そくていきんまくえん)」です。足の裏には、かかとから足の指の付け根にかけて、足のアーチを支える強靭な腱組織である「足底筋膜」があります。この足底筋膜に炎症が起こるのが足底筋膜炎で、特にかかとや土踏まずの部分に痛みを感じることが多いです。長時間の立ち仕事やランニングなどのスポーツ、合わない靴の使用、肥満、扁平足やハイアーチといった足の形状などが原因となり、足底筋膜に繰り返し負担がかかることで発症します。また、かかとの骨に「骨棘(こつきょく)」と呼ばれるトゲのようなものができて、それが足底筋膜を刺激して痛みを引き起こすこともあります。その他、かかとの脂肪組織が薄くなったり、弾力性が失われたりして、衝撃吸収能力が低下することで起こる「踵部脂肪褥炎(しょうぶしぼうじょくえん)」も、かかとの痛みの原因となります。稀ではありますが、かかとの骨の疲労骨折や、アキレス腱付着部炎(アキレス腱がかかとの骨に付着する部分の炎症)、あるいは踵骨後部滑液包炎(アキレス腱とかかとの骨の間にある滑液包の炎症)なども、かかとの痛みを引き起こすことがあります。さらに、腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛など、腰や神経の問題が原因で、足の裏やかかとに関連痛として痛みが生じることもあります。このように、足の裏やかかとの痛みの原因は多岐にわたるため、痛みが強い場合や、数日経っても改善しない場合は、自己判断せずに整形外科を受診し、正確な診断と適切な治療を受けるようにしましょう。