良いクリニックの見分け方

投稿者: 6clkpnxhw
  • 脳神経内科や眼科との連携が必要な場合も

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    側頭動脈炎の診療は、主にリウマチ科(膠原病内科)が中心となりますが、その症状の特性から、脳神経内科や眼科との緊密な連携が不可欠となるケースが少なくありません。まず、初期症状として頭痛が前面に出る場合、患者さんは最初に脳神経内科を受診することが多いです。脳神経内科医は、頭痛の原因として、くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎といった緊急性の高い疾患や、片頭痛、緊張型頭痛など他の一般的な頭痛との鑑別を行います。その過程で、高齢者の新しいタイプの頭痛、側頭部の圧痛、炎症反応の高値などから側頭動脈炎を疑った場合には、リウマチ科へ紹介したり、共同で診療にあたったりします。特に、側頭動脈炎は脳梗塞のリスクも高めるとされているため、神経学的な評価や管理も重要となります。次に、眼科との連携は、側頭動脈炎の最も重篤な合併症である視力障害の予防と対応において極めて重要です。側頭動脈炎が眼動脈やその分枝に炎症を及ぼすと、虚血性視神経症などを引き起こし、急激な視力低下や失明に至る可能性があります。視力低下、視野異常、複視などの眼症状が出現した場合、あるいは側頭動脈炎と診断されたものの視力障害のリスクが高いと判断された場合には、速やかに眼科コンサルテーション(専門医への相談・依頼)が行われます。眼科では、視力検査、眼圧検査、眼底検査、視野検査などを行い、眼の状態を詳細に評価します。もし、虚血性視神経症などが確認された場合は、ステロイドのパルス療法(短期間に大量のステロイドを点滴投与する治療)など、緊急的な治療が必要となることもあります。治療開始後も、定期的な眼科的フォローアップは、視機能の維持・改善のために不可欠です。このように、側頭動脈炎の診療においては、リウマチ科医が中心となりつつも、脳神経内科医が頭痛や神経症状の評価・管理を、眼科医が視機能の評価・管理を担当し、それぞれの専門性を活かしたチーム医療が展開されることが、患者さんにとって最良の治療結果をもたらす鍵となります。