良いクリニックの見分け方

2025年10月
  • 皮膚科?形成外科?脂肪腫の受診先の選び方

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    体にできた「こぶ」が脂肪腫かもしれないと思った時、皮膚科と形成外科(あるいは整形外科)、どちらを受診すれば良いのか迷うことがあるでしょう。それぞれの診療科の役割と特徴を理解し、自分の症状や治療の目的に合った受진先を選ぶことが大切です。まず、皮膚科は、皮膚および皮下組織にできる腫瘍(良性・悪性を含む)の診断と治療を専門とする診療科です。脂肪腫は、皮下の脂肪組織から発生する良性腫瘍であり、多くは皮膚のすぐ下にできるため、皮膚科が診断と治療において中心的な役割を果たします。皮膚科では、視診や触診に加え、必要に応じて超音波検査などを行い、脂肪腫であるかどうか、また他の皮膚腫瘍(例えば、粉瘤、血管腫、神経線維腫など)との鑑別を行います。治療としては、経過観察(特に症状がなく、小さい場合)、あるいは局所麻酔下での手術による切除が行われます。次に、形成外科は、体の表面の変形や欠損、醜状などを、機能的にも形態的にも正常な状態に近づけることを専門とする診療科です。脂肪腫の切除手術も得意としており、機能回復はもちろんのこと、できるだけ傷跡が目立たないように、美容的な側面も考慮した手術を行います。そのため、顔や首、手足など、見た目が気になる部位にできた脂肪腫や、比較的大きな脂肪腫、あるいは神経や血管に近い場所にある複雑な脂肪腫などの場合は、形成外科での治療が適していると言えるでしょう。整形外科も、骨、関節、筋肉、腱といった運動器系に加え、四肢や体幹部にできる軟部腫瘍(脂肪腫も含む)を扱うことがあります。特に、筋肉内や関節周囲にできた脂肪腫で、運動機能への影響が懸念される場合や、骨との関連が疑われる場合は、整形外科が対応します。どちらの科を受診するか迷う場合は、まず、脂肪腫が皮膚の浅い部分にあり、比較的小さく、まずは診断をつけてほしいという場合は皮膚科。美容的な仕上がりを重視したい、あるいは大きな脂肪腫や複雑な場所にある場合は形成外科。運動機能への影響が心配な場合は整形外科、という大まかな目安があります。また、医療機関によっては、これらの科が連携して治療にあたることもあります。