良いクリニックの見分け方

2025年10月
  • 交通事故後遺症に強い病院選びと通院の心得

    知識

    交通事故に遭い、無事に初期治療を終えたとしても、それで全てが解決するわけではありません。むしろ、そこからが「後遺症」との戦いの始まりとなるケースも少なくないのです。特にむち打ち症などは、事故から数週間、数ヶ月経ってから症状が悪化したり、新たな症状が現れたりすることもあります。そのため、後遺症に強い病院を選ぶことは、長期的な健康を維持するために極めて重要となります。後遺症治療においては、単に痛みを取り除くだけでなく、根本的な原因を探り、身体の機能改善を目指す必要があります。これには、リハビリテーションが欠かせません。物理療法(温熱療法、電気療法、牽引療法など)、運動療法、徒手療法など、多岐にわたるリハビリテーションを組み合わせることで、筋肉の柔軟性を取り戻し、関節の可動域を広げ、正しい身体の使い方を再学習していきます。したがって、リハビリテーションの専門医が常駐し、理学療法士や作業療法士といった専門スタッフが充実している病院を選ぶことが肝心です。また、後遺症の診断や治療においては、画像診断だけでは分からない部分も多くあります。患者の症状を詳しく聞き取り、身体所見を丁寧に行うことが重要です。神経内科医や麻酔科医が協力して診察にあたる病院もあります。神経症状が強く出ている場合や、痛みが頑固で改善しない場合は、ペインクリニックとの連携も視野に入れるべきでしょう。痛みの専門家であるペインクリニックでは、神経ブロック注射など、より専門的な治療を受けることが可能です。通院の心得として、まず大切なのは「継続すること」です。症状が少し楽になったからといって、自己判断で通院をやめてしまうと、症状が再発したり悪化したりする可能性があります。医師の指示に従い、最後までしっかりと治療を受けることが、後遺症を残さないための鍵となります。また、通院記録をしっかりと残しておくことも重要です。いつ、どのような治療を受けたのか、症状の変化はどうだったのかを記録することで、万が一、後遺症が残ってしまった場合の損害賠償請求の際に、有力な証拠となることがあります。