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2025年9月
  • 薬の副作用?高齢者の足のむくみと薬剤

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    高齢になると、高血圧や糖尿病、心臓病など、様々な持病を抱え、複数の薬を服用している方が少なくありません。実は、これらの服用している薬の副作用として、足のむくみが現れることがあるのをご存知でしょうか。もし、新しい薬を飲み始めてから足がむくむようになった、あるいは普段からむくみやすいが最近特にひどくなったという場合は、薬剤性の浮腫の可能性も考える必要があります。足のむくみを引き起こす可能性のある代表的な薬剤としては、まず、高血圧の治療に用いられる「カルシウム拮抗薬(きっこうやく)」の一部(例えば、アムロジピンやニフェジピンなど)が挙げられます。これらの薬は、血管を拡張させることで血圧を下げますが、その作用によって、特に足首などの末梢血管から水分が漏れ出しやすくなり、むくみが生じることがあります。次に、糖尿病の治療薬である「チアゾリジン薬(ピオグリタゾンなど)」も、体内に水分を貯留させる作用があり、むくみを引き起こすことがあります。また、痛みや炎症を抑えるために用いられる「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:ロキソプロフェンやジクロフェナク、セレコキシブなど)」も、長期間使用したり、腎機能が低下している方が使用したりすると、腎臓での塩分や水分の排泄を妨げ、むくみの原因となることがあります。ステロイド薬(プレドニゾロンなど)も、長期間の使用や高用量の使用によって、体内にナトリウムと水分を貯留させ、むくみや体重増加(ムーンフェイスなど)を引き起こすことがあります。その他、一部の抗うつ薬やホルモン剤、漢方薬(甘草を含むものなど)なども、むくみの副作用が報告されています。もし、服用している薬が原因で足がむくんでいるのではないかと疑われる場合は、自己判断で薬の服用を中止したり、量を減らしたりせず、必ず処方した医師または薬剤師に相談してください。医師は、症状や薬の種類、服用期間などを考慮し、原因薬剤の変更や減量、あるいは利尿薬の併用といった対応を検討してくれます。お薬手帳を持参して受診すると、スムーズな情報共有に繋がります。