良いクリニックの見分け方

2025年9月
  • 脂肪腫の主な特徴痛みはある?大きくなる?

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    体にできる「こぶ」や「しこり」の中でも、比較的よく見られるのが脂肪腫です。その主な特徴を理解しておくことは、無用な不安を抱かないためにも、また、他の病気との違いに気づくためにも役立ちます。まず、脂肪腫は、成熟した脂肪細胞が増殖してできる良性の腫瘍です。悪性化することは極めて稀であると言われています。できる場所は、体のどこにでも発生する可能性がありますが、主に皮下組織(皮膚のすぐ下)に多く見られ、首、肩、背中、腕、太もも、お尻などが好発部位です。大きさは、数ミリ程度の小さなものから、直径10センチを超えるような大きなものまで様々です。触った感じは、通常、柔らかく、弾力があり、ドーム状に盛り上がったような形をしています。皮膚の表面とは癒着しておらず、指で押すとグリグリと動く(可動性がある)のが特徴です。皮膚の表面の色は、通常、正常な皮膚の色と変わりません。痛みについては、多くの場合、脂肪腫そのものには痛みはありません。しかし、脂肪腫が大きくなって周囲の神経を圧迫したり、関節の近くにできて動きを妨げたりすると、痛みや違和感、しびれといった症状が現れることがあります。また、稀に「血管脂肪腫」という種類の脂肪腫では、軽い圧迫でも痛みを感じることがあります。成長のスピードは、一般的に非常にゆっくりとしています。数ヶ月から数年かけて徐々に大きくなることが多いですが、急に大きくなることはあまりありません。もし、こぶが急速に大きくなったり、硬くなったり、表面の皮膚の色が変わったり、あるいは強い痛みを伴うようになったりした場合は、脂肪腫以外の病気(例えば、炎症や感染、あるいは稀ですが悪性腫瘍など)の可能性も考えられるため、速やかに医療機関を受診する必要があります。また、脂肪腫は、単発でできることもあれば、体のあちこちに複数個できる「多発性脂肪腫症」という状態もあります。これは遺伝的な要因が関与していると考えられています。