良いクリニックの見分け方

2025年6月
  • 女性の血尿特有の原因と受診時の注意点

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    女性の場合、血尿の原因として男性とは異なる特有の要因が考えられることがあります。また、受診時に注意しておきたい点もいくつかあります。まず、女性に非常に多いのが「膀胱炎」です。女性は男性に比べて尿道が短く、肛門との距離も近いため、細菌が膀胱に侵入しやすく、膀胱炎を発症しやすい傾向があります。膀胱炎の主な症状は、頻尿、排尿時痛、残尿感ですが、しばしば血尿を伴います。特に、疲れやストレス、冷え、性交渉後などに発症しやすいと言われています。次に、月経(生理)との関連です。肉眼的な血尿が見られた場合、それが本当に尿路からの出血なのか、あるいは月経血が混入したものなのかを区別する必要があります。月経期間中やその前後に血尿に気づいた場合は、その旨を医師に伝えることが重要です。また、子宮内膜症が稀に膀胱や尿管に発生し、月経周期に関連して血尿を引き起こす「泌尿器子宮内膜症」という病気も存在します。妊娠中の血尿も注意が必要です。妊娠中はホルモンバランスの変化や子宮による圧迫などで尿路感染症を起こしやすくなったり、無症候性細菌尿(症状はないが尿中に細菌がいる状態)が見られたりすることがあります。また、妊娠高血圧症候群など、妊娠特有の合併症が腎機能に影響を与え、血尿や蛋白尿を引き起こすこともあります。妊娠中や妊娠の可能性がある場合は、必ず医師に伝え、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。受診時の注意点としては、まず、いつから血尿があるのか、色や程度、他の症状(痛み、発熱、頻尿など)の有無、月経周期との関連、妊娠の可能性などを正確に医師に伝えることが大切です。内診(婦人科的な診察)が必要になることも稀にありますが、通常は泌尿器科の診察で対応可能です。血尿の原因によっては、婦人科との連携が必要になる場合もあります。いずれにしても、女性特有の原因も考慮に入れつつ、まずは泌尿器科を受診し、原因を特定することが重要です。自己判断で市販の膀胱炎の薬を服用するだけで済ませず、一度は専門医の診察を受けることをお勧めします。